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近年、遺伝子組み換え作物の登場や、有機農産物の人気の高まり、食品アレルギーやBSE問題、偽装表示問題などの発生に伴って、食品の安全性や、消費者の選択権に対する関心が高まっており、特に食品分野でのトレーサビリティが注目されつつあります。

歴史的な流れ
年々高まる消費者の食物に対する関心により、生産者側から一方的に供給されるスタイルから、消費者が生産者によって購入するかどうかを選ぶスタイルも生まれて来ました。特に海外からの輸入食料では、ポストハーベスト等による、食料の安全性という問題もあり、食品の流通にまで消費者が関心を寄せる傾向は1980年代より急速に高まっており、更に各種食品問題によってトレーサビリティの重要度は、多方面で認識され始めています。

日本では、完全なトレーサビリティ実現の手段として、ICタグが経済産業省を中心とした官民合同で研究開発段階にあります。また食品(特に牛肉・鶏卵等)は、農林水産省がトレーサビリティ普及に向けた活動を行っている。

BSE問題とトレーサビリティ
米国では2003年末に発生した乳牛のBSE(狂牛病)問題により、2005年現在でも日本を始めとする各国から牛肉の禁輸措置を受けているが(日本については2005年12月に条件付で禁輸解除されたものの、危険部位が除去されていなかったことが発覚し、再び輸入停止)、同国内のトレーサビリティが不完全であった事が、同問題を長引かせています。

この問題では、異常プリオン汚染飼料を与えられた事が疑われる牛・80頭がカナダのアルバータ州から米国内に入った後、28頭の行方までは189飼育施設の調査で判明したが、残り52頭は「調査不能」となっており、既に食肉として市場に出回ったり、肉骨粉として再利用された可能性も挙げられている。

1990年代のイギリスBSE問題では、感染の可能性が疑われる牛425万頭が2000年に殺処分され、これら牛の飼育コストの補償や処分コストにより、莫大な損害を発生させているが、それでも酪農製品輸出の完全な禁止状態に比べれば、必ずしも不利益となり得ない背景がある訳だが、トレーサビリティが充実すれば、これらの損害を最小限に抑えられると考えられています。

日本では、2004年12月から、「牛の個体識別のための情報の管理及び伝達に関する特別措置法」(牛肉トレーサビリティ法)の施行により、国産牛肉については、牛の出生からと畜場(食肉処理場)で処理されて、牛肉に加工され、小売店頭に並ぶ一連の履歴を10桁の個体識別番号で管理し、取引のデータを記録することになった。

浅野農場での取り組み
豚肉に関しては、まだ法規制はありませんが、近い将来トレーサビリティが義務付けられるようになるかもしれません。浅野農場では、識別情報を明記はしておりませんが、専属の獣医師によって、個体ごとの飼料と薬品の情報が管理されています。